ホームページを作ることに決めた経緯を話そうと思う。
お知らせの方にも簡単には書いているのだけれど、自分の作品や想いを素直に伝える場所が必要だと思ったんだ。
今の状態の僕が活動を前に進めるためには特にね。
どこにも依存していない僕だけの場所っていうのを作る必要があったんだ。
誰かと比べることもなく、自分に向き合える場所で、何かに利用されることもなく、自分※に向き合ってもらえる場所が。
だから僕はホームページを作ることにした。
この話を続ける前に今の状態について話しておきたい。
2年前くらいから声を出していると咳きこんでしまう癖がついてしまって、一曲を通して歌うことが難しい状態が続いている。日常生活を過ごす上では一向に問題はないし、体調が悪いわけでもないのだけれど、歌を歌うということに対しては致命的な状態だ。
鼻が悪いのか喉が悪いのか、消化器官が悪いのか。
最初は鼻の調子が悪いという診察結果の元、耳鼻科に通っていたが、改善の兆しが見えず時間ばかりが経ってしまった。今の薬を飲み終えたら消化器科でも診療してもらおうと思っている。
そんな訳で出来ることをしようと思って続けていたのが、YOUTUBEでのショートカバーだったりした。
体の状態については楽観視していたので、色んな曲を覚えて歌ったりしているのは素直に楽しかった。
フルで歌うことは厳しいけれど、20秒くらいならなんとか形にすることも出来た。
流行っている曲を人並みに聴く習慣が付いたことも良かったと思っている。
ただ、それは本当に自分のやりたいことでも、自分の強みでもないという意識を持っていた。
かといって、自分のやりたいことが出来る状態でもない。
このまま歌うことが出来なくなったらどうしようかと真剣に考えるようになっていった。
将来、音楽が出来なくなった自分への落としどころを探して、大きな挑戦や行動をするようになった。
大変だったけれど、自分が何を求めているのかを改めて知るきっかけになった。
たとえ歌が歌えなくなったとしても、何かを表現し続けようと思うだろうし、音楽を辞めるっていうことは、それはありえないと思った。自分に出来ること、やりたいこと、やれないこと。本当にたくさん考えてわかったことがある。
僕のやりたかったことはそんなに多くはないということ。
大きな夢を追いかけるようなものでもないということ。
静かな生活を送る中で作品を作りたいということを望んでいたりした。
これでも自分のことは深堀って結構知っているつもりだったけれど、何にもわかっていなかったんだよね。
僕はよく歌の中で「静かに暮らしたい」と、心から望んでいるから言葉にしていたのに、行動に反映させるようなことをしなかった。意識を向けて知っただけで、受け止めてあげれていなかったんだ。
勇気をもって行動を続けたことで、気持ちの落としどころだけではなく、幸いにもそれに合わせて運よく生活を変えることも出来た。
その上でやりたかったことを実現するには、どうしたらいいのかを考えるようになった。
まず思い浮かんだのがこんな風に自由に話したかった。僕はこういう人でこういうことを考えているよって。
Xを通して発言をする方法もあるのだけれど、あれは群衆の独り言で、世相の大きな動きに促された言葉の集合体で、言葉を絶えず飲み込み続けている怪物のように感じてから、積極的に書きたいと思えなくなってしまった。
今は出来るだけ使用しないように、リプライ制限をかけて、DMも閉じて、スマホからXのアプリも除外して、不意に誰かの叫びや衝撃や悪意に傷つかないように自分を守っていたりする。自分に向けられたものではなくても、ひどい言葉には心を痛めてしまうものだからね。
とはいえ、Xはそれでも辞めないように心がけてはいる。
日本人のインフラのようでもあるし、どこかで繋がっていたいんだ、僕は。
他のSNSでブログを取り扱うサービスもあるけれど、営利目的だと仕様が変わったり、広告が付いたり、繋がりを結び付けられたり、どれもこれも混沌としていて居心地の悪さを感じてしまう。これを楽しいと思う人がいるのもわかるけれど、僕の性格には難しかった。
やりたいことを実現するだけならSNSに頼るのが一番早いんだけど、どうせすぐに嫌になって辞めるのが目に見えていた。
じゃあどうしたものかと別の方法を探していたら、ホームページを作れば全部解決することに気が付いた。
シンプルにSNSに頼らなければいいだけだった。
早速作り方を調べて、ざっくりとしたデザインや構成を考えて、試行錯誤も繰り返して。
何とか最初の骨組みを作ることは出来たかなと思ってる。
コンテンツとして必要なのは、今は言葉だけでいい。最初は言葉から始めようと決めていたから。
だから無駄をとにかく省いた。あれもこれも詰め込んで最終形を予想して作り切るのを辞めた。
必要になったらその都度コンテンツを増やせばいいだけだからね。
長い目で見て、
このホームページ自体が作品の一つになればいいと思う。
作っている時によく思っていたんだけど、活動をする人のホームページって自分の看板を掲げる必要があったり、求められる数の増えた人が作ったりする印象があるから、お前ごときがなんでホームページを作る必要があるんだよって、何度も頭をよぎるんだよね。
いやいや、違うんだ。これは僕にとって必要なんだよ、って、そのたびに自分に言い聞かせたりしてね。本当のことなんだからって。
売れることの正義と自然体での性分に挟まれたりしながら、正論なんだけど誰かに何か言われるために動いてるわけじゃないし、自分の歩幅で生きることが目標なんだよって思いなおしたりして。
卑屈になったり、恥ずかしくなったり、でも、自分の曲を聞いてみたら、やっぱり音楽好きなんだよなぁって思ったりね。
いいじゃない。これで。格好悪くても続けていこうよ。ね。
なんだか、はじまりのことばにしては、あまり明るいものではないけれど、僕らしい言葉で書けているよね。
弱い部分もあるし、本当は自信がなかったりするし、辛いことで泣いちゃうこともあるけど、
でも、僕らしくいられて、僕という人の歩み方をしていて、今の僕を好きでいられることが出来ている。
これがどんなに難しいことで尊いことなのかは、同じような心を持った人はすぐにわかることでしょう。
この場所が、自分に向き合える場所で、自分に向き合ってもらえる場所に出来たらいいなと思う。
小さな歩みは尊いよ。
自分でも見えなくなっちゃうから不安にならないようにしないとね。
そんなわけで、
これがはじまりのことばだ。